謹んで新年をお祝い申し上げます
旧年中は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます
本年も倍旧のお引き立てのほど宜しくお願い申し上げます
新年は、1月4日より営業させていただきます。カレンダーも併せてご確認ください。
さて、皆さんは十二支にまつわるこんなお話をご存知でしょうか。
ある年の暮れ、様々な動物の各代表を集めて神様がおっしゃいました。 「1月1日朝、私の家へ集まりなさい。家の門を潜った順に1番目から12番目までを、1年間ずつ各年の長にしよう。」
こうして十二支は決められました。
鼠が一番となったは、牛が余裕を持って前夜に家を出発するのを見て、こっそりとその背に潜み、牛が神様の家の門をくぐる直前になって、ピョンと牛の前に飛び出したからだそうです。
他の動物にも様々なエピソードがありますが、十二支に入れなった動物のお話までご存知の方は少ないかもしれません。
たとえば猫は、「順番を決めるのは1月2日だよ」という鼠のウソを信じ込んでしまい、1月1日は、すっかりネコけて十二支に入ることができませんでした。その恨みが子孫にも伝えられ、そのせいで、いまだに猫は鼠を追いまわすとのこと。
烏は?といえば
アトリエ カーコのシンボルでもある烏ですが、どうして烏は十二支に入ることができなかったのでしょう?
(ちなみにトリ年は、いわゆる”鳥“ではなくニワトリとされています。)
烏は実は、牛よりも鼠よりも早く、神様の家の近くまで来ていました。
神様の使いをすることもある烏は、神様の家まで飛んで行くのも慣れたもの。しかし、近くの池に着いた際、ふと思ったのです。
神様にご挨拶をするなら、身だしなみを整えなきゃ!
烏は近くの池で水浴びを始めます。烏はとてもキレイ好き。でも早く神様のもとへ行かなければなりません!急ぎます。”烏の行水”ですね。
烏が身体を清めながら辺りを見ると、他の鳥の様々な羽根が池の周囲にたくさん落ちているのが目に入りました。そして自分の黒い羽をみて思いました。
落ちている羽根を使って色鮮やかに着飾ろう。 色鮮やかな私の羽を見たら、神様はきっとお喜びになるに違いない!
池の周りには、赤い羽根、青い羽根、黄色い羽根、いろんな色の羽根が落ちています。烏はその中からより美しい羽根を探し、池の水で洗い、自らの羽のすき間へ丁寧に差し込んでいきました。
カラフルな羽を纏い、烏は颯爽と神様の家の門をくぐります。すると、そこにはすでに12の動物の代表が揃っているではありませんか!烏は焦って神様の下へ跳び寄って言いました。
「神様、神様、新年のお慶びを申し上げます。ところで、各年の長を決めるからには、早ければ良い、というものではありませんよね?私の羽をご覧ください。神様のために美しく仕立ててきたのです!」
神様は呆れ顔で言いました。 「烏や、お前の心意気は素晴らしいが、今回は早いもの順だと伝えたはずだ。それにお前の羽は、そう飾らずとも十分に美しいぞ。」
烏は喉をカラスように、何も言えなくなってしまいました。とさ。
この無用の気遣いは可愛らしいものですが、私自身の実務の上ではお客様のニーズを的確に把握することの難しさを痛感している所です。
このお話を教訓に、お客様との適切なコミュニケーションに努めると共に、飾らぬ美しさや自信のあふれる烏となれるよう邁進してまいります。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
令和六年元旦
アトリエ カーコ 川邊
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